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北海道民医連新聞

看護とぴっくす

夜の旭山動物園を満喫 難病患者さん
2007-07-26 10:44

 進行性神経難病の脊椎小脳変性症で徐々に身体の自由がきかなくなり、現在は人工呼吸器をつけて一条通病院に入院している沢口靖代さん(70歳、仮名)が、ボランティアや病院関係者の努力で、夜の旭山動物園を楽しみました。
























 元気な頃は散歩が好きだった沢口さんを、ご家族が車椅子を押して毎日外に連れ出しています。何度かご家族に、「何処か連れていきたい場所はありませんか」と尋ねていましたが、「近くで充分ですから」と返事が返ってきていました。
 そんなある日、「旭山動物園障害者対象 夜間特別開園」の新聞記事を見たご家族から「連れて行きたい」と相談がありました。沢口さんが、ご家族と車で外出したのは4年前が最後。病状は安定しており、人工呼吸器も小さいので遠出も可能です。初めてのご家族からの希望を叶えてあげたいと、スタッフからも声があがりました。
 申し込み用紙に、人工呼吸器を付けている事を書き添えて提出したところ、動物園から「招待状」が届きました。外出時は、医師・看護師が同行しますが、何が起こるか予測がつかないため、事前に下見に行き、休憩室・電源の位置・身障トイレ・見たい施設のルートを確認しました。
 当日は6人のボランティアがつきっきりで安全に車椅子誘導してくれました。小雨が降り、園内に入っても沢口さんの目は閉じたままでしたが、ペンギン館のドーム内に入ったとたん、目が開きました。頭上にいる、「空飛ぶペンギン」を目で追いかけているのがわかります。
 アザラシ館、白クマ館、猛獣館と、ほたるの光が流れるまで、ゆっくり回る事が出来ました。後日、沢口さんに動物園の事を尋ねると、しっかりとうなずきかえしてくれました。
 沢口さんの動物を見ている表情、ご家族の笑顔を通して、どんな障害があってもスタッフの思いが一つになれば、願いを実現出来ると感じられた貴重な体験でした。
(江島久美子・道北勤医協一条通病院4病棟師長)

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