読み物
書籍紹介
2024年9月27日
新人看護師だからこそ習慣にしたい
心を守り自分を 育てる7つの考え方
内藤 知佐子 編著
新人看護師だからこそ習慣にしたい
心を守り自分を 育てる7つの考え方
内藤 知佐子 編著
愛媛大学医学部附属病院 総合臨床研修センターで看護師の育成にとりくんでいる著者は、コロナ禍の影響で実習もままならず不安を抱えて入職した新人看護師のために、現場の困難を乗り越えてきた先輩たちのとりくみを紹介する。
新人のときリアリティショック(理想と現実のギャップ)が生じてしまい、辞めたい気持ちが高くなるときがある。しかし、それは通過儀礼と受け止めて「良好な人間関係をつくる」「先輩たちの失敗談を聞く」「自分のコミュニケーションを見直して改善する」など5つの対処方法を勧める。
「つい、同期と比べてしまう。失敗も多く、落ち込む毎日」「学校で教わった内容と現場でおこなわれていることが違っていて戸惑う」「先輩によって言うことが違う。どう整理したらいいのか」など、新人看護師の相談に対して、7つの考え方にもとづき問題の本質を振り返り、解決までていねいに導く。そして、「人生は山あり谷あり。目の前に立ちはだかった山をどう乗り越えてきたかのヒントが、過去に隠されている。谷から這い上がるときに活用したものを書き出し、試して、仲間と『人生逆境マップ』を活用しよう」と提案する。
日々業務に追われて余裕がなくなると人間関係が希薄に感じるが、年齢や職種に関係なく前向きにさせてくれると感じた。看護だけでなく、職員育成に活用をすすめたい一冊。(洋)【メディカ出版・1980円】