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書籍紹介

2019年11月28日

遠くを見つめて考えよう
不破 哲三 著

遠くを見つめて考えよう
不破 哲三 著

 以前、「大予言」という本がベストセラーになった。「21世紀を前に人類は滅亡する」とあったが、私たちはいま生きている。しかし、これから先、社会がどのようになっていくのか、興味と不安は尽きない。
 不破氏は、21世紀の資本主義社会を「深刻な危機的な時代」という。「利潤第一主義に基づく社会的格差」「原発問題」「地球温暖化」の3つの危機を指摘し、資本主義社会の限界性と新たな社会への条件がつくられていく必然性をのべる。 
 本書は、「資本論」が描く未来社会像の解説書の「不破哲三」版だ。資本論は、資本主義を人類発展の歴史的一段階としてとらえ、社会のしくみと次に展開される新たな発展段階とその必然性を説いた。資本主義が飛躍的に発展した先に、どのような社会が待っているのか、マルクスのいう「資本主義の浪費と無駄が一掃される社会」「自由な時間を保障する社会」「国家の死滅」とは。
 また一年が終わってしまおうとしているとき、立ち止まり、遠くを見つめながら未来社会を考えてみてはどうだろう。(德)【新日本出版社・1700円+税】

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