読み物

北の息吹

2025年11月28日

第302回 日本語の豊かさ

第302回 日本語の豊かさ

写真家 中島宏章

 日本語は実に表現豊かな言語です。楽しみで仕方がないことを、待ち遠しい、ウキウキする、胸が踊る、期待が高まる……。

 でも、英語だと「can't wait」「looking forward to」です。英語はシンプルで説明的で分かりやすい特徴があります。だからこそ世界中で使われている。

 それは、動物の名前でも知ることができます。例えば、「Long-legged whiskered bat」は、足の長いヒゲのあるコウモリ。日本語だと竹林で発見されたコウモリなので「カグヤコウモリ」と名付けられました。コウモリとかぐや姫を結びつけるこの日本人のセンス!

 そのセンスの頂点にあるのは「スベスベマンジュウガニ」というカニの仲間。肌がすべすべで饅頭のように丸々としている甲羅を持つこのカニですが、饅頭と名が付きながらも、毒があり食べられないカニです。日本人のセンス!

読み物連載:北の息吹