読み物
連載 北の息吹
2020年11月13日
196 タラの実
196 タラの実
写真家 中島宏章
タランボといえば山菜の王様、キングオブ山菜と言っても過言ではありませんね。春のプックリ出てきた若芽を天ぷらにする幸せ。たまりません。
そんなタランボ(正式名はタラノキ)にも、ちゃんと花が咲き、秋には実がなることをご存知でしょうか。それも、たわわに実ります。エネルギーをいっぱい感じる立派な実です。たくさんの野鳥がやってきて、おいしそうに実を食べています。僕も食べてみました。うん、悪くない。かなり苦いけど、ほんのり甘い。なんか身体に良さそう! そう直感しました。
その通り、タラノキの樹皮、根皮、トゲ、果実は薬用になります。強壮強精、精神安定、胃腸、腎臓、高血圧、などに効果があるそうです。ある研究ではインスリンと同じ効果をもたらし、糖尿病の改善、治療に効くそうです。タラノキはウコギ科です。ちなみに生薬の王様と呼ばれる高麗人参もウコギ科。あなどれません、タラノキ。