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道東勤医協 中・高校生55人が11職種を体験
道東勤医協 中・高校生55人が11職種を体験

「道東勤医協 医療介護お仕事フェスタ2025」には、市内や近隣の高校・中学校から55人が参加。11職種を体験し、職員との交流を通して医療の魅力にふれました。(渋谷真樹・県連事務局)
開会にあたり、協立病院の石川晶副院長が講演。結核患者の事例をもとに地域・多職種連携の重要性を説明し、医師が直面する倫理的課題を紹介しました。石川医師は参加者に「医療は誰のためにあるのか」と問いかけ、地域で医療人として働く魅力を語りました。
体験コーナーでの懇談では、医師志望の参加者から「医師になって楽しいことは?」と質問が寄せられました。石川医師は「みなさんと話しているこの瞬間が楽しい」と答え、さらに「患者の治療だけでなく、地域の元気な人々がより元気に、より豊かに生きられるようにすることも大きなやりがい」と強調しました。
各職種の体験コーナーでは、参加者が熱心にとりくむ姿がみられました。すこやかクリニックでは点滴体験を実施。高校1年生のKさんは「計算式があって、そのとおりに滴下を調整するのは難しかったけれど面白かった」と話しました。
放射線技師体験に参加した中学3年のAさんは「骨折して受診したことがあるので、裏側を知るのが新鮮。なぜ様々な角度から撮る必要があるのか分かりました。勉強して医療職に就きたい」と目を輝かせました。
イベントを終えて、事務係長の斉藤洸樹さんは「仕事のやりがいを伝えることで、自分たちの仕事を振り返る機会にもなりました。学生たちに医療・介護という道を知ってもらえたら嬉しい」と話しました。石川医師も「子どもたちに医療の魅力や多職種連携をわかりやすく伝えることを意識しました。興味を持ってもらえたなら嬉しい。もっと工夫して来年も開催したい」と話しました。
私も看護師に
中央病院 高校生が医療の仕事体験
勤医協中央病院で実施した「メディカルジョブフェスタ」には、札幌近郊の高校から111人の生徒が参加。医療・介護の仕事を体験しました。(岸上利光・県連事務局)
救命救急士コーナーでは救急車に乗り、ストレッチャーに載った人形で心臓マッサージやAEDなどによる蘇生訓練を体験。「なぜ救急救命士をめざしたのか」「資格取得は難しい?」など参加者の質問に、救命士がユーモアを交えて回答。「初めてAEDを使ったが緊張した。心臓マッサージを褒めてくれて嬉しかった」と喜んでいました。
医師ブースでは、石橋壮涼医師、池田倫太朗医師、長岡賢太郎医師が皮膚縫合用の模型を使って縫合体験を指導しました。医師をめざす高校3年生のTさんは「手が震えてうまくいかなかったけれど、何度もチャレンジできて楽しかった」と声を弾ませました。
歯科体験では石膏を模型に付ける作業やワイヤー作りを体験。検査科では尿検査や顕微鏡観察、エコー検査を体験しました。高校2年生のYさんは、「おばあちゃんが入院していたとき、看護師さんの姿に憧れました。医療に携わる人はみなカッコイイですね。おばあちゃんと約束したので、看護師になれるよう頑張ります」と話しました。