ムーヴメント

憲法活かす地方自治へ

2024年10月11日

北海道社会保障学校in苫小牧開催

北海道社会保障学校in苫小牧開催

 10月6日、苫小牧市民会館で北海道社会保障学校が開催され、140人が参加(オンライン20人)。自治体のあり方に関する講演や4つの分科会で学び、交流しました。

 記念講演は「今こそ自治と公共の再生を」と題して、自治体問題研究所理事長で奈良女子大学名誉教授の中山徹さんが熱弁をふるいました。

 中山さんは地方自治体の課題について、「憲法上では地方自治体は国と対等な関係だが、実際は国の影響を大きく受けている」と指摘。

「とくに安倍政権下では、軍事強化や国民監視の強化がすすんだが、医療・介護・社会保障制度は削減されてきた」と批判し、「自治体が国の政策を無批判に受け入れ、インバウンド特需や大型開発で地方の活性化をねらってきたが、これらの政策では地方の問題は解決できない。人口が減少しているのに大型開発をすすめることは無意味である」と強調しました。

 さらに、「自治体の役割は国の政策から市民を守ること」と強調。社会保障が改悪されるのであれば、自治体は市民の生活を守るために声をあげるべきだと主張し、国と自治体が対等な関係を保ち、社会保障や教育に重点を置くことが重要でるとのべました。最後に、「国政や地方選挙を通じて政治を変えることが鍵であり、多くの人が投票に参加することで自治と公共を再生させよう」と呼びかけました。

 午後からは医療や社会保障をテーマにした4つの分科会(①受療権を守るために、②高齢者をとりまく社会保障と起きている危機、③少子化の中、子どもが健やかに育つために、④くらしに役立つ制度講座)がおこなわれ、民医連職員も報告しました。

 参加した職員は、「とても楽しく学ぶことができた。国の動向をしっかり見極め、充実した社会保障の実現をめざすために、何ができるかを考えた。職場や地域で、『社会を変えたい』から『投票にいかなきゃ』となるように働きかけてきたい」と感想を寄せました。

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