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2025年9月26日

さっぽろレインボープライド
職員がブース出展 350人と対話

さっぽろレインボープライド
職員がブース出展 350人と対話

長距離のパレードも終始笑顔でアピール

 「ハッピープライド!」の声が札幌に響きました。9月13~14日、市街地の一部を歩行者天国にして「さっぽろレインボープライド2025」が開催され、約3万人が来場。北海道勤医協は昨年に続き、医療機関として唯一ブースを出展。福祉会や歯科の有志も参加しました。(渋谷真樹・県連事務局)


 1996年にルーツを持つこのイベントは、LGBTQをはじめ多様な人々が安心して暮らせる社会をめざそうと毎年9月に開催されています。今年のテーマは「オープンマインド・オープンワールド」。パレードやドラァグクイーンショーのほか、道内の企業や団体、自治体がブースを設けて活動を紹介。家族連れから高齢者、外国籍の方まで、自分らしさを表現する衣装でにぎやかに参加し、街がレインボーカラーに彩られました。


 勤医協のブースは、各院所のSOGIEプロジェクトやLGBTQチームの有志が中心となって準備。おそろいのスクラブ姿で来場者を迎え、医療機関でのALLYアライの活動や無低診療のとりくみを紹介しました。

 「医療機関で困ったことはありませんか?」と問うシール投票をきっかけに対話し、2日間で350人が回答。「ホルモン治療が高額で保険がきかず困る」「医師にジェンダーの理解があるか不安で相談しづらい」「入院見舞いのとき受付で『パートナー』を『友達』と訂正された」などの声が寄せられました。さらに、「体調が悪いが、何科にかかればいいのかわからない」「急に薬が中止されて困った」「待ち時間が長い」など、医療全般に関わる意見も。

 札幌病院・看護師の松田麻由子さんは「昨年の経験を活かしてオープンな雰囲気を心がけたことで、たくさんの人が意見を寄せてくれました。とても楽しく、大きな手応えを感じました」と話します。


 14日には900人規模のパレードが行われ、職員30人も参加しました。カラフルな衣装やプラカードを手に、性の多様性や婚姻の自由を笑顔で訴えながら行進。沿道の市民や観光客も手を振って応援し、街全体にあたたかな一体感が広がりました。

 釧路協立病院SOGIE委員会の上堀琢さん(理学療法士)は「テレビ塔のライトアップや市役所のレインボーフラッグなど、街全体で盛りあげていることに驚きました。釧路にはこうしたイベントがなく、大きな刺激になりました。職場や地域で参考にしていきたい」と語りました。

 札幌病院の日光ゆかりさんは「多くの人が自分の性について話してくれてとても嬉しかった。私たちがまだ知らない課題や制度がたくさんあることも分かったので、もっと学んでいきたい」と話しました。

 「来年はさらに多くの職員に参加してほしい」との声も寄せられています。今回寄せられた意見を共有し、今後の活動に活かしていくことにしています。


https://youtu.be/mUpHpuKeyYs

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