読み物

連載 北の息吹

2017年11月9日

129 灯台下暗し

クロオオアブラコウモリ

写真家 中島宏章

 

 今回はクロオオアブラコウモリの愛らしい写真です。僕は北海道のコウモリを追いかけて18年ほどになります。18年前、日本のコウモリ研究は遅れていて分かっていないことだらけでした。文字通りコウモリは謎多き動物でした。でも、それは今もあまり変わっていないかもしれません。今でもコウモリは人知れず僕たちの周りにいるのです。
 このクロオオアブラコウモリは、日本でもごく限られた場所でしか確認されていない貴重な種です。それが今年、僕の家から歩いて数分の所で繁殖コロニーが見つかりました。率直に申し上げて「おいおいおい!マジかよっ!」って感じです。そんな近所にいたなんて……今まで全く気づきませんでした。こういった灯台下暗しは、コウモリにはよくあることでして。
 全くもって研究者泣かせというか、意外性のある動物というか……。でも、もちろん、それがコウモリの魅力の1つでもあります。

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