読み物

連載 北の息吹

2018年6月14日

143 子育てしない鳥「カッコウ」

143 子育てしない鳥「カッコウ」

 この鳥をパッと見てすぐに種名を答えられる人はいますか?でも、声を聞いたら誰でも分かるはずです。その声は「カッコウ♪」です。
 カッコウの声を聞くと、実にのどかで牧歌的な雰囲気に浸れますよね。気持ちの良い北海道の初夏にピッタリの爽やかな鳥です!ところが!カッコウの子育ては、爽やかとは無縁のとんでもないものなのです。
 カッコウの仲間は「托卵」という方法で子孫を残すのです。託児ならぬ、托卵。カッコウは自分の子育てを他の鳥に100%任せちゃうんです!
 カッコウのメスは、ウグイスやモズなど他の鳥の留守をねらって、巣の中に自分の卵を産みます。産み付けられたカッコウの卵はいち早く孵化し、その鳥の巣を独占してしまうのです。その巣の親鳥は自分の子がカッコウになり代わったとも気づかず、育ててしまうのですよ。母性を逆手に取った、驚くべき繁殖方法ですよね。

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