読み物

連載 北の息吹

2018年9月27日

149 ブラックアウト

写真家 中島宏章

 9月6日、最大震度7の地震と、それにともなう北海道全域停電(ブラックアウト)が起こりました。電気という電気が途絶え、闇と静寂に包まれた我が家の周辺。普段の札幌では考えられない息を呑むほどの満天の星空を撮影しながら、いろんなことを考えました。不気味だけれど美しい、そして、不安だけれど懐かしい、そんな星空でした。きっと私たちは、この日の夜のことを一生忘れないでしょう。
 余震と闇に怯え、息を潜めるように生活をしている人間たちをよそに、コウモリをはじめとする夜行性の動物たちは、この闇夜をいつもと変わらず謳歌していたに違いありません。
 本当に幸せな生き方とは何なのだろう。奇しくも北海道命名150年という節目。これを単なる災いとするのか、ある種の転機と捉え、将来の幸福へのきっかけとするのかは、北海道民である私たちの今後の生き様にかかっているに違いありません。

読み物連載:北の息吹