読み物

連載 北の息吹

2018年10月11日

150 密室ミステリー

写真家 中島宏章


 震度7の地震の2日前、ちょっとした不可解な事件が起きました。
 札幌市内のとあるビルの一室。朝、いつも通りに従業員が出勤した。ふと、流し台の横にある水切りカゴの中に何やらよく分からぬ塊があることに気付く…。明らかにスポンジではない!なんだ、これは!よく見ると毛の塊。「ぎゃー!コウモリだー!」ということで、なぜか僕が呼ばれて見に行ってきた。
 現場はとにかく不思議なことだらけ。まず、どうして、コウモリが水切りカゴに逆さまになってぶら下がっているのか、そして、どうやって、この部屋に入ってきたんだこのコウモリは。部屋の壁にも天井にも隙間はない、どう考えても密室なのに。コウモリを調べてみるとヤマコウモリという絶滅危惧種に指定されている希少なコウモリ。しかも今年生まれの幼獣だったのです。どこか近くで生まれたのかしら?こんな街中で?謎は深まるばかりです。

読み物連載:北の息吹