読み物

書籍紹介

2019年6月13日

社会を変えようといわれたら
木下ちがや 著

 朝日新聞の出口調査によれば、2017年10月の衆議院選挙で「投票に行かなかった」と答えた20代は67%。昨年の内閣府「国民生活に関する世論調査」では、18歳~29歳の「生活満足」比率は83%という数字である。若者たちは、いまの生活を「良」とし政治への関心もなくなってしまったのか。そんな疑問への対話の切り口として本書を紹介したい。
 著者は社会学者の肩書をもつが、その視点は私たちに近い。平易な文章で戦後の市民運動、労働運動をふりかえり、東日本大震災以降の政治動向と私たちの運動の軌跡を綴っていく。安倍政権の支配のしくみとその脆弱さを説きながら、新たな歴史をつくる胎動をどのように感じることが大切なのか、政治を切り拓く担い手はいるのか、けして答えではなく考える道標を示している。
 あらためて日本国憲法の理念とその守り手として、一人ひとりに、「国の将来を一緒に考えませんか」と問いかける。参議院選挙の投票日まで1ヶ月。私たちの仲間たちが歴史の傍観者にならないために。(德)【大月書店・1600+税】

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