読み物

連載 北の息吹

2019年8月22日

衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデル
サブスクリプション2.0

 「サブスクリプション(サブスク)」というビジネスモデルがある。「売る―買う」の一過性の関係を発展させて一定期間、定額契約に基づきサービスを提供するシステムだ。
 本書は、かつて「月額定額制会員の頒布会」や携帯電話の「定額かけ放題」など、限られたサービスであった「サブスク」が顧客を確保するという視点から近年、急速に発展している姿を紹介する。居酒屋チェーン「金の蔵」は、月額4000円で毎日飲み放題を利用できる「プレミアム飲み放題定期券」を開始し、順調に来客数を伸ばしている。トヨタはプリウスを3年間、月額5~6万円で乗り放題できるサービスを開始。自家用車の「所有」から「カーリース」という新しいスタイルを開拓した。
 高齢化する患者・利用者にとって一体的・連続的なサービス提供への希望は高い。しかし政府がすすめる「我が事、丸ごと」共生社会の行きつく先には、社会保障という言葉は忘れられ、無差別・平等とは無縁な「医療・介護の定額・安上りプラン」がお目見えするかも知れない。(德)【日経BP・1600円+税】

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