読み物

書籍紹介

2019年10月10日

倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則
帝国データーバンク情報部 著

 1900年創業の民間信用会社「帝国バンク」。その情報部は1964年、当時の大蔵省の要請もあり誕生し、現在まで主に企業倒産に関する情報を私たちに提供している。
 本書は、ここ数年に発生した企業倒産30例にスポットを当て、当時の経営トップの経営判断、地域や顧客要求の変化、ライバル会社の動向など、倒産に至る背景と経過を紹介している。「成功する会社の絶対的な条件は存在しない」しかし、「企業『倒産』には、破綻に至る共通法則がある」という。
 紹介された会社の多くは、医療・介護とは異なる業種だが、「倒産」という出来事を生む共通要因の存在を知ることができる。経営者の慢心、一部の経営幹部集団の暴走、企業としてのコンプライアンスの軽視・無視など、私たちの経営活動にも生かすべき教訓が明らかにされている。
 「『綻び』が生じない会社は存在しない。しかし、小さな『綻び』に気づき、対応できる会社は『破綻』を回避できる」。労働者ひとりひとりが「経営の主人公」ということだ。(德)【SB新書850円+税】

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