読み物

連載 北の息吹

2019年10月10日

174 引きこもりリス

写真家 中島宏章


 野生のシマリスは、日本には北海道だけに生息しています。背中には5本の縞模様、ハムスターよろしく頬袋に餌をため込むことができたりと、いろいろユニークな特徴を持っています。ちなみに、僕が個人的にシマリスを尊敬している能力があります。それがなにを隠そう、「引きこもり能力」です。
 シマリスは冬の間、冬眠をしますがその方法が半端なくすごい。冬が来る前に地下シェルターを自分で作り、そこに餌をため込めるだけ備蓄するのです。だから夏が終わると、冬に向けての準備でシマリスは大忙し。地下の部屋は温度が一定だから、食物貯蔵庫として最適です。冬眠中のシマリスは体温も脈拍も呼吸も極端に下げ、エネルギー消費を抑えます。10日にいっぺん起きてトイレと食事を済ませると再び寝に入ります。1年の半分を真っ暗で孤独な地下生活をしているというわけです。まさに動物界の引きこもりキングといえましょう。

読み物連載:北の息吹