読み物

連載 北の息吹

2020年1月23日

179 胞子活動

写真家 中島宏章


 ベニテングタケという毒キノコがあります。まるで、おとぎ話に出てきそうなキノコです。秋になればシラカバ林などによく生えています。
 今回の写真は、ベニテングタケから胞子が止めどなく出ているところを捉えたものです。ベニテングタケに限らず、どんなキノコでも、例えばスーパーに売っているシイタケなんかでも、たくさんの胞子が出ているのですよ。いわゆる僕たちが「キノコ」と呼んでいるのは「子実体(しじつたい)」という名称の部位で、キノコが胞子を飛ばすためにニョキニョキと地面から出したんですね。つまり、タネを飛ばすための実のようなものです。
 キノコの胞子の大きさは0・01ミリ。肉眼で見える限界が0・1ミリなので、僕たちは普通は見ることはできません。この写真はキノコの背後から強い光を当てて胞子の存在を際立たせました。なんだか見ているだけでクシャミが出そうです。

読み物連載:北の息吹