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書籍紹介
2025年5月16日
「相対性理論」の世界へようこそ
佐藤勝彦 監修
「相対性理論」の世界へようこそ
佐藤勝彦 監修

みなさんご存知、アインシュタインの「相対性理論」。でも、相対性って何だろう。時間が伸びるとか空間が曲がるとか、難しくて、日常生活には関係なさそう…。そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
「相対」という言葉は、「他との関係の中で成り立つもの」という意味を持ちます。この概念は、学校や企業のの成績で「相対評価」として使われています。しかし、「相対性理論」における「相対」は、それらとは少し違います。
たとえば、走っている電車の中でボールを落とすと、乗っている人には「真下に落ちた」ように見えます。でも、電車の外の人からは、ボールが放物線を描いて落ちたように見えます。このとき、どちらの見え方も間違ってはいません。見る立場によって世界の見え方が変わります。それが「相対性」の本質です。
「相対性理論」を日常で使う場面はないでしょう。しかし、「正しいのはどちらか」ではなく、「どちらも正しいかもしれない」と考える姿勢は、私たちの暮らしや人間関係、仕事の中でも活きてくるはずです。 固定観念にとらわれず、視点を変えてみることが大事です。本書は、私たちのものの見方や考え方を柔らかくほぐしてくれるかもしれません。(倉)【PHP文庫・552円+税】