読み物

北の息吹

2026年5月22日

第312回 クチバシは表す

第312回 クチバシは表す

写真家 中島宏章


「名は体を表す」なんて言いますが、鳥にとっては「クチバシは食を表す」と言えます。
クチバシは私たち人間の「クチ」よりも、はるかに重要な役割を持っています。言うなれば、人間で言うところの「手」であり、「道具」でもあります。
写真は左にカワセミ、右にシマエナガです。どちらも野鳥として非常に人気のある種ですが、クチバシに注目すると差が歴然ですね。
カワセミのクチバシの長さは4センチ、シマエナガはたった7ミリ。一方、カワセミの全長(クチバシの先から尾の先端の長さ)は17センチ、シマエナガは14センチ。
日本の野鳥の中で、全長に比して最もクチバシの長い鳥がカワセミ、最も短い鳥がシマエナガです。カワセミは長いクチバシで小魚をハンティングします。
シマエナガは短いクチバシでアブラムシなど小さい虫を食べています。クチバシを見ればその鳥の「生き様」が見えてきます。

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