読み物

連載 北の息吹

2020年8月14日

190 顔面パラボラ

写真家 中島宏章


 森の賢者、フクロウの登場です。昼間、森の中で出会うフクロウは実に落ち着き払った態度で、ゆっくりと動きます。その振る舞いが、すでに何事もお見通しのように見えるため、人は「森の賢者」と呼ぶのでしょう。
 ご存知のように、フクロウは夜行性動物。昼間は彼らにとってのオフですから、動きが鈍いのも当然。でも、夜は打って変わって別人(鳥)のようになります!暗闇を支配するハンターが彼らの本性です。
 フクロウの主食はネズミ。夜でも見える高感度の視力と、少しの音も聞き逃さない高性能な聴力が彼らの武器です。とくに聴力は非常に優れています。耳の穴は羽毛に隠れて見えませんが、なんと!左右の位置がズレているのです。この差異で音の位置を正確に知ることができるのだそうです。しかも、顔面を覆う羽毛が形づくるのは、まさにパラボラアンテナそのもの!自分の顔が集音器となっているのです。

読み物連載:北の息吹