読み物

書籍紹介

2020年9月11日

検証 ブラックアウト
北海道新聞社 編集

 2018年9月、厚真町で最大震度7の激震を道内で初めて観測し41人が犠牲になりました。全道で約2万5千棟の住宅被害、最大1万3千人超が避難生活を強いられ、今も仮設住宅で暮らす人がいます。北海道が「暗闇の大地」となってから2年が経ちました。
 本書では、地震とブラックアウトが重なった未曽有の事態を後世に残そうと、なぜブラックアウトが発生したのか、人々はどのように動き、企業や行政はどう対応したのかなどを検証します。避難所での生活や災害協定の問題点など、災害時の対応の「盲点」や「死角」を鋭く指摘しています。
 札幌市清田区などで発生した液状化現象によって自宅を失い、さまよう住民の姿を記しています。また、子どもや高齢者・障害者に焦点をあてて、「災害は平時から弱い立場にある人々をさらに困難な状況に追い込む」と強調しています。その現実から目をそらさずに、何が求められているのか、何ができるのか考え続けていくことが必要ではないでしょうか。
 大規模な自然災害が毎年のように発生している昨今、万が一の事態に備える発想や姿勢が、行政や企業はもちろん、私たちに求められています。(高崎)【北海道新聞社・1650円】

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