読み物

連載 北の息吹

2020年10月9日

194 群れるサケ到来

写真家 中島宏章


秋、サケたちは自分が生まれた川に戻ってきます。母川回帰といって、数年たってもちゃんと帰ってくるのですから、感動ですよね。ところがです。せっかく帰ってきても、ほとんどのサケたちは人間に捕獲されてしまうのです。
 人の手により〝ふ化・放流〟されているのが現在の日本のサケたちの実情です。自然の状態でオスとメスが生命の営みを全うするなど、ごくごく一部のサケたちしかいません。命のバトンを次へ渡すという使命を、自らの力で達成することのできないサケたちを見るのは、非常に辛いものがあります。
 最近の研究では、人間がわざわざふ化放流をしなくても、自然の状態にまかせていれば(きれいな川でなくてはなりません)たくさんのサケが川に戻ってくるそうです。将来、自然な状態で命を最後まで全うするサケたちが増えてくれたら、嬉しくありませんか!

読み物連載:北の息吹