読み物

連載 北の息吹

2020年11月27日

197 シロアリ

写真家 中島宏章


 家を食い荒らす害虫として有名なシロアリ。日本国内の北限が名寄市とされているように、北海道にもシロアリはいます。
 アリと名が付いているもののアリの仲間ではなく、ゴキブリに近い生物。でも、アリのように高度な「社会性」をもった昆虫です。社会性とは、ズバリ「分業」といえましょう。女王が卵を生み、ワーカー(働きアリ)が子育てをし、ソルジャー(兵隊アリ)が安全を守る。身体つきまで職種によって異なる徹底ぶりです。
 面白いのは、ワーカーの中の2割は、なぜか働かない。このサボりアリは最初からやる気がないのではなく「腰が重い」だけなのだそうです。よく気が付き、すぐ動いてくれる8割のアリが疲れてくると、ちゃんと2割のアリたちが働き始めるそうです。つまり、休むことも交代交代。その根底には信頼関係があるのだと思います。わたしたち人間も他人を疑うのではなく、信じることをめざしたいものです。

読み物連載:北の息吹