読み物

書籍紹介

2020年12月11日

好奇心を〝天職〟に変える空想教室
植松 努 著

 著者は北海道赤平市で工場を経営している。従業員20人ほどの工場だが、ロケットや人工衛星を打ち上げ、世界に3つしかない無重力状態を再現する実験装置を所有し、年間1万人以上の学生が見学に訪れる。
 親から虐待を受けた子が利用する児童養護施設のボランティアをきっかけに、宇宙開発めざすようになった。幼いころから自分の夢を周りから否定される経験をしてきた。人の可能性を奪う象徴的な言葉「どうせ無理」を、世の中からなくしたいと願う。田舎の小さな工場でもロケットを飛ばせるくらいだから、自分たちもやればなんでもできるんじゃないか。そう思ってもらいたいと語る。
 人口減少が進む社会について、「これまでの常識は通用しない。まったく新しい、はじめての時代を僕たちは生きている」と述べ、今の時代には「やったことがないことを、やりたがる人、これまでとは違う方法を考える力が世界的に求められるようになった」と語る。
 コロナ禍の今、何ができるのか模索する中、著者のメッセージはこれからの未来を考えるヒントになるかもしれない。著者がTEDでおこなった約20分のスピーチをユーチューブで視聴できる。そちらもおすすめだ。(湯)【サンクチュアリ出版・1250+税】

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