現場から

患者に寄り添い「無差別・平等」めざす

2017年7月13日

看護介護研究交流集会ひらく

 9日、「いのち、くらし、人権を守り支える無差別平等の地域包括ケアをすすめよう!」をテーマに第8回北海道民医連看護介護研究交流集会が札幌市内で開かれました。全道から看護師や介護職員を中心に460人が参加し、各事業所での日ごろの実践を交流するとともに、記念講演では藤田孝典氏を講師に「今の、全世代の格差と貧困」を学びました。


 今回の研究交流集会は午前中に5テーマの分科会と3会場でのポスターセッションで、分科会での51演題とポスターセッションで24の発表がされ、活発な討議の輪が広がりました。
 「生活と労働の視点からの看護介護のとりくみ」をテーマにした分科会では、病気などによって変化した生活環境が患者・家族に及ぼす影響や、生活困窮の影響により受診抑制につながる事例が紹介されました。 「人権を守る看護介護のとりくみ」がテーマの分科会では、患者さんにとって一番良い情報や環境を提供し、少しずつ信頼関係を築いてきた報告や、さまざまな意思決定の場面で患者・家族に寄り添って支援したとりくみが報告されました。
 「患者・利用者の立場にたつ看護介護のケア・技術の構築」の分科会では、看護・介護職の思いに焦点を当てた報告、患者と家族の心理に関する報告、高齢者施設や老人保健施設での看護・介護のとりくみ、自宅での看取り支援などの幅広い実践が報告されました。
 「民医連医療を担う職員育成のとりくみ」の分科会では、働く環境のあり方について、「いかに職員を気にかけ、必要としているかを伝えることが人材育成に欠かせない要素だ」などの報告がされました。
 ポスターセッションは、職場で実践している看護・介護のケアが写真や図で紹介され、活発な意見交換、質疑応答がされました。


患者の実態を伝えて
 全体会で「今の、全世代の格差と貧困」をテーマに講演した、NPO法人ほっとプラス代表理事の藤田孝典さんは、「無差別・平等」の医療と「平和」を真剣にめざしている民医連が「良い意味で変わっている」と独自の表現で指摘。貧困に至る状況の違いを世代別に紹介し、「健康で文化的な最低限の生活」ができないほどの最低賃金、頼りない社会保障制度によって、生活困窮状態から抜け出しにくい社会的背景があることを指摘。「政策が貧困を生み出しているので、日本で生きていると貧困になりやすい。これを自己責任にすると真実が見えなくなる」と強調し、「臨床の現場で患者さんを知る立場にいるみなさんが、病気の背景を社会や行政に伝えることが必要。『変わっている病院』としてのプライドをもち、引き続き署名活動などに参加してほしい。私たちが動かなければ社会が終わる。民医連の理念を貫き、社会福祉の状況を変えてほしい」と呼びかけました。

医療イベント・集会