現場から

あずみの里裁判は私たちの問題

2018年1月1日

長野民医連に檄布でエール
老健柏ケ丘

「カイゴの未来をうばうな!」

 北海道勤医協老人保健施設柏ヶ丘の看護職員と介護職員たちは、大きな布に力を込めて「カイゴの未来をうばうな!」と書き、職員一人ひとりの思いをつづりました。長野民医連・特養あずみの里と、そこで働く准看護師を励まそうと「檄布」を送りました。(大須賀峰敏・県連事務局)

 作成を呼びかけたのは老健柏ヶ丘・療養生活部主任の白浜タエ子看護師です。7月21~22日に福島県で開催された「北海道・東北地協介護事業交流集会」に参加した白浜さんは、長野県の特別養護老人ホームあずみの里で起きた、業務上過失致死事件裁判(あずみの里裁判)を知り、裁判の当事者となった准看護師から話を聞きました。


事故の責任を問われ
 2013年12月12日、あずみの里に入所していた85歳の女性が意識を失い、職員の救急処置や病院での治療のかいもなく亡くなりました。女性は16人の入所者といっしょにおやつのドーナツを食べていました。2人の介護職員のうち、1人が他の業務で手が離せなかったため、准看護師が応援に入って介助をしていました。この間に、入所者の女性が意識を失いました。
 その1年後に検察は、准看護師が注意を怠ったため誤嚥・窒息死させたとして起訴。裁判で弁護団は「准看護師は隣に座って利用者の介助をしていた。注視義務違反とはいえない」「利用者は誤嚥していない」と主張。これに対し検察は「ドーナツを配ったことが過失だ」と、極めて異例ながら起訴事実を追加し、現在も裁判が続いています。


職員を応援しよう
 看護・介護職員は、常に利用者の状態に気を配っています。白浜さんは同じ看護師として「自分が同じ立場だったら」と胸が詰まり、不安と恐怖を覚えて裁判での検察の指摘に怒りが込み上げました。
 職場に戻って看護・介護主任会で報告すると、「こんな不当な裁判は許せない」「私たちも行動を起こそう」と声が上がり、全職員で檄布を作って送ることにしました。白浜さんは語ります。「あずみの里だけでなく、私たちの問題として捉えています。この檄布を通じて、看護・介護という尊い仕事に誇りを持ち、介護の未来を守りたいという思いが一つになったように感じます。私たちの思いが当事者のみなさんの力になることを願っています。全国の仲間が安心して働ける、豊かで明るい介護を勝ちとっていきたい」。

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