現場から

地域包括ケア病床を導入

2019年1月1日

北見病院
近隣病院としっかり連携

米谷病棟看護師長と、院長を務める尾形和泰医師(12月現在)

 オホーツク勤医協北見病院(45床)は、2017年に一般病床6床を地域包括ケア病床(※)に転換。さらに昨年2月に10床、7月に31床へと段階的に増やしてきました。近隣の病院や診療所からの紹介・転院も増えています。地域包括ケア病床には「連携」が欠かせないといいます。(大須賀峰敏・県連事務局)

 

 北見病院の地域包括ケア病床には、月に約50人が入院しています。北見病院外来からの入院だけでなく、市内の開業医からの紹介も多くなっています。北見赤十字病院からも月に8~10人の紹介があり、市内の医療連携をすすめるうえで大きな役割を担っています。
 連携担当の小坂亜樹看護師長は、「近隣の病院と連絡を密にとりあい、カンファレンスもおこなうなど良好な関係ができています」と話します。
 オホーツク勤医協の訪問看護は市内で唯一、24時間365日の訪問看護を実施しているため、退院後のケアの安心感も転院先に選ばれる要因になっています。


困難乗り越え導入


 北見病院では、50床あった一般病床を14床に縮小しながら、段階的に地域包括ケア病床を増やしてきましたが、さまざまな困難がありました。在宅復帰目的で入院してくる地域包括ケア病床の患者さんと高齢者や認知症の患者さんが肺炎などで緊急入院することが多い一般病床とでは異なる対応が求められます。
 米谷孝次病棟師長は、「一般と地域包括ケアで使用する病室の配置などを職員で何度も話し合いながら決めてきました。地域連携で重要な役割をもつ地域包括ケア病床をフル活用できるように、在宅復帰率や入院期間を常に頭に入れながら入退院を決めています」と話します。


地域連携を密に


 地域包括ケア病床は、新たな入院患者の確保と入院患者のほとんどを60日以内に在宅で療養できるようにすることが求められます。その重要な役割を担っている小坂師長は、「本当に大変なのは退院調整です」といいます。「60日はあっという間に過ぎてしまいますので、居宅介護支援事業所に電話をかけまくっています。ケアマネジャーがさまざまな調整や適切な住まい探し、医療や介護サービスの導入などを検討してくれます」。こうした力が地域包括ケア病床を支えています。地域の医療・介護施設、高齢者住宅とのさらなる連携が重要になっています。



※地域包括ケア病床=2014年度の診療報酬改定で新設された病床。急性期治療終了後に自宅に戻るために必要なリハビリや在宅サービスの調整(ポストアキュート)と、在宅生活を支えるための介護支援(レスパイト)を含む軽度急性期の受け入れ(サブアキュート)が求められます。一部の加算や手術を除き、投薬や注射、検査、リハビリなどが包括される診療報酬で、障害者病棟や療養病床よりも報酬が高く設定されています。入院期間60日以内、在宅復帰率70%以上などの条件があります。

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