現場から

室温4度 じっと寒さに耐え

2019年2月28日

北海道民医連
冬季高齢者生活実態調査

 北海道民医連は、2019年1月に1ヵ月をかけて、「2018年度冬季高齢者生活実態調査」を実施しました。



【調査概要】
▼報告法人数17法人、報告事業所数77事業所。調査件数205件
▼男性86人、女性119人
▼50代1人、60代17人、70代77人、80代84人、90代16人、不明10人
▼独居116人、夫婦のみ50人、子ども・家族と同居5人。子どもと同居30人、その他5人
▼持ち家69人、公営住宅39人、アパート・貸間、借家91人、高齢者住宅2人、不明1人
▼収入 年金125人、生活保護78人
▼暖房種別 灯油173件、ガス9件、電気9件、薪3件、集中暖房5件、その他6件
▼1日の暖房時間 5時間以下12件(最短1時間)、10時間以下29件、16時間以下61件、16時間以上73件、調査なし30件
▼調査時の室温 10度以下5件(最低4度)、15度まで14件、20度まで61件、25度まで84件、26度以上18件


「灯油助成ほしい」
 独居・老々世帯は全世帯の80・9%、全世帯の平均年齢は77・1歳、年金世帯の平均月収は10万9854円です。
 「年金が少ない」「生活が苦しい」などの声が65件。「灯油代高い、灯油代の助成ほしい」が21件。
 事例を紹介します。後志地方に住む70歳代女性(年金月5万円、子どもと同居・室温13℃)は、7時~10時、17時~20時のみストーブをつける。それ以外は布団にゆたんぽを入れて過ごしている。
 胆振地方に住む70歳代男性(年金月11万円・室温10℃以下)は「ヘルパー訪問時や食事時間など、起きているとき以外は火を消し、ベッドの中。居間は暖まらず、水落しをしても凍結する。医療・介護費、暖房費のすべてを年金から支出するのは厳しい」と調査員に語っています。
 生活保護利用者からは「保護費をこれ以上、下げないでほしい」21件など、この冬の灯油高、一昨年引き下げられた生活保護の冬季加算により、「生活に困窮している」という声が多く寄せられています。
 十勝地方に住む80代の男性(生活保護・室温13℃)は、「ストーブは朝30分、夜30分使用している」。
 札幌に住む80代男性(生活保護・室温19℃)は「ストーブをつけるのは3時間。来訪者がないときはストーブを消して電気毛布にくるまっている。水道管が凍結していて、この冬は水のない生活をしている」など、冬季加算が支給される生活保護を受けている人たちも、今年の冬は苦労して生活する姿がうかがえます。


生活困窮を実感
 今回の調査を担当した各法人、院所の調査員からは、「年金をもらっても生活が厳しく、寒さをこらえて生活している。居間でもコート脱げず、体が冷え切ってしまう。この家が生活の場なのか!と驚く」(旭川市)、「居宅訪問して、暖かいと感じた家は市営住宅の一軒のみ。みな暖房費を節約している」(苫小牧市)、「糖尿病による末梢神経障害あり。手指冷間あり室温により血流も不良になりがち。金銭的に暖房の節約迫られることに憤り感じる」(札幌市) など、経済的に大変な様子を実感したという感想が寄せられました。
 北海道民医連は、今回の調査結果の概要と高齢者の生活実態について記者発表を予定しています。

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