現場から

全道の患者を守るために

2020年4月9日

中井秀紀所長が語る「私と民医連」
小樽診療所 綱領学習会を開催

 勤医協小樽診療所では綱領の連続学習会をおこない、ベテラン職員が「私と民医連」をテーマに語っています。4月3日には第3弾として、1998年から2008年まで北海道民医連の会長をつとめた中井秀紀所長が、自身と民医連の歴史を語りました。


 学園紛争の渦中、大学に入った中井所長は、実習先の勤医協札幌病院の医局で、森谷尚行医師や河内秀希医師が『全道展開』『センター病院』構想について熱く語る姿をみました。そんな集団に、全く違和感なく参加したといいます。
 「当時の勤医協は、10年先を見据えて医療機能と医師の育成を計画し、研修も国内トップの施設でおこなう方針でした。難病医療を担った私は、東京大学物療内科で研修し、北海道では難病、リウマチ医療で役割を果たそうと決意しました」。
 勤医協に戻ってからは、多職種でつくるリウマチグループで活動し、リウマチの患者会「ライラック会」を組織。難病連とともに、全道のリウマチ患者のアンケート調査にとりくみました。地方の患者さんから寄せられた『専門治療を受けるのは困難。もうあきらめている』などの切実な声がたくさん寄せられ、「リウマチ検診団」を組織して全道をまわりました。
 札幌や函館まで通院して専門治療を受けていた江差の患者さんの要望で南桧山のリウマチ検診を5年間実施。地域の人々の力を借りて、「南桧山の医療を考える会を」立ち上げました。そうした運動が道南勤医協・江差診療所の建設に繋がっているといいます。
 南宗谷地域の検診では元勤医協看護師が町の保健師として赴任し力を発揮。地域の基幹病院で難病を診るシステムを構築できたことなど、広大な北海道で難病医療の前進に情熱をかけた半生を語りました。

法人の拡大に尽力
 道民医連の医師の人事は、医師集団自らが決めていました。中井所長は医師委員長として道民医連の全道展開、施設拡大のため医師を地域に配置する困難な議論を重ねました。
 「医学生実習のときに医局で聞いていた全道展開の議論に自分が関わるようになるなんてと、不思議な繋がりを感じました」。

患者の命守る拠点に
 小樽診療所に赴任して15年目を迎えた中井所長は、「私はあと何年間診療できるか分かりませんが、『地域連携』の力でいつまでも、人々の健康といのちを守る拠点であってほしい」と、若い医療人たちにエールを送りました。
 この日から事務長に就任した山本将太さんは、「昔から民医連は地域の人々と協力してきたことを学びました。小樽と小林多喜二の歴史を学び、診療所の歴史を守っていきたい」と感想を寄せました。(木幡秀男・県連事務局)

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