現場から

災害関連死を懸念

2026年10月23日

勤医協中央病院 JMAT熊本医療支援報告会

勤医協中央病院 JMAT熊本医療支援報告会

熊本地震の被災地へ日本医師会災害医療チーム(JMAT)として派遣された勤医協中央病院の多職種チーム(医師、看護師、救命士、事務)が9月15日に報告会を開き、活動の現実と教訓を共有しました。


支援に入った9月10日は発災から約1ヵ月が経過し「急性期から慢性期・生活再建期」への移行期でした。チームには全国から集まるJMATの避難所配置調整や多機関・多職種との連携統括、健康管理の把握、地域への引き継ぎ準備などの任務が求められました。


業務調整員(ロジスティクス)を担った水越救命士は、「情報収集や連絡調整が機能して初めて医療が力を発揮できると感じた」と振り返りました。避難所には独居高齢者、困窮者など社会的に弱い立場に置かれた人たちが多く残り、孤立や生活リズムの乱れによる災害関連死が懸念されます。現地の保健師が不足する中、退院調整や生活保護相談など平時同様の包括的支援が被災現場でも不可欠となり、「医療支援を終えて地域へ引き継ぐ難しさ」に直面しました。


中央病院での報告会で、「酷暑と高湿度の中での避難所巡回が厳しかった」「オンライン会議と調整が多くて大変だった」と経験を語りました。また、今回の経験から、職員を守る備えや支援受入窓口、情報集約のしくみを平時から整えることの重要性を強調しました。


湯野暁子院長は、「支援を成し遂げた経験は病院の財産です」と労い、防災意識と訓練の大切さを強調しました。

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