現場から

「みなさんを誇りに思います」

2020年7月23日

東苗穂小学校生徒たちが勤医協中央病院職員に感謝
46人のメッセージと拍手に感動

5月21日に新型コロナウイルスのクラスターが発生した勤医協中央病院は、全職員の奮闘により感染が収束。前号で多方面からの応援を紹介しました。今回は、中央病院の近くにある東苗穂小学校との交流を紹介します。(渋谷真樹・県連事務局)


 「感染の危険がある中で、僕たちを守ってくれてありがとうございます」「私たちも手洗い、うがいをします」。学校や学校農園のフェンスに、手書きのポスターが並んでいます。
 検体検査科の浅野目朗子さんは、「5月から夜遅くまで働き、感染の収束が見えない状況に心が折れそうになったこともありましたが、朝と晩の通勤中にポスターを見て、とても励まされました」といいます。浅野目さんは、病院でクラスターが発生したことで地域の人々に対して申し訳なく思っていました。そんな中でのメッセージでした。「一人ひとりが自分の言葉で書いていることがわかりました。子どもたちが私たちために何かをしようと考えてくれたことが、涙が出るほど嬉しい」と話します。


自分たちにできること


 東苗穂小学校の生徒たちは2月27日から5月末まで登校できず、家庭で自習をしていました。担任が毎週、一人ひとりの家庭を訪問し、学習課題を配りました。その中には、新型コロナウイルスや緊急事態宣言について調べるという課題もありました。
 6年生を受け持っている片山卓教諭と山口麻沙美教諭は、生徒たちに「病院は危ない所だ」と感じてほしくないと思いました。そこで、「病院職員は家族と食事もとれず、苦労している」という新聞記事を学習資料に加えて配りました。
 6月に授業が再開してからも、「コロナウイルス感染症は、病院の専門家が防ごうとしてもかかってしまう危険があるもの。病院で働く人たちは市民の命を守るために、懸命にたたかっている」と生徒たちに語り、病院の存在について考えてもらうために、「いま自分たちにできることは?」を、宿題にしました。
 「募金したい」「手紙を送りたい」「いま練習している演奏を聴いてもらいたい」「手洗い、うがいを頑張りたい」など、さまざまなアイディアが出ました。そして、全員でポスターを作ることにしました。
 山口教諭は、「メッセージを書くことが学びになると思います。生徒たちには、目立つように大きな字で書くようにと言っただけで、文言は指導しませんでした。地域に住む人たちや、すべての医療従事者のことを思って書いています」と話します。


あたたかい拍手


 勤医協中央病院のクラスター感染は6月23日に収束しました。7月3日には6年生の生徒たちが中央病院を訪ね、みんなのポスターを1枚にまとめたメッセージカードを届けました。
 正面玄関前に多くの職員が駆けつける中、生徒代表が「毎日、必死に働いてくれているみなさんを誇りに思います。私たちの感謝の気持ちをまとめてきました」と、鈴木隆司院長にメッセージカードを手渡し、あたたかい拍手に包まれました。
 片山教諭は、「生徒たちは今回の学習やとりくみを通じて、医療従事者が大変な仕事をしているとわかってきました。だからこれ以上、患者を増やさないように感染予防をすることが大切なのだと学んでくれたようです」と話します。


気持ちに応えたい


 こうした励ましは東苗穂小学校以外にも、フェイスガードを作って届けてくれた小学生や、10万円の給付金の中から募金をしてくれた子どもなど、心あたたまる支援がたくさん寄せられています。
 総務課の久米隆弘課長は、「東苗穂小学校とは、病院の建設現場見学や健康まつりでも交流していて、私たちにとって身近な学校です。今回、地域に受け入れられていることを実感し、その気持ちに応えていきたいとあらためて思いました。今は交流することが難しいけれど、いつかは職員による『出前授業』のようなことができたらいいですね」と話します。

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