ムーヴメント

「共謀罪」廃止させる

2017年6月22日

「森友・加計学園」疑惑によって窮地に追い込まれた政府・与党は6月15日、野党の追及を封じるために参院法務委員会での採決をしないまま、直接本会議での採決強行に踏み切りました。国民から大きな怒りの声が巻き起こり、抗議のデモパレードや国会前の座り込みがおこなわれています。


 「森友・加計学園」疑惑によって窮地に追い込まれた政府・与党は6月15日、野党の追及を封じるために参院法務委員会での採決をしないまま、直接本会議での採決強行に踏み切りました。国民から大きな怒りの声が巻き起こり、抗議のデモパレードや国会前の座り込みがおこなわれています。

  「共謀罪法」が強行採決された15日の夕方、雨降る札幌大通公園に抗議と廃止を求めて700人の市民が集まり、「即時廃止」を求めました。
 道労連の黒沢幸一議長は、「『共謀罪』は政権にたてつく者を排除しようとするもの。みんなで声をあげて必ず廃止に追い込みましょう」と力強く呼びかけました。

 
メールも監視の対象に!?
 今回の通常国会の会期末が迫る6月に入ると、北海道民医連の各法人・事業所・職場で学習会や共謀罪法案の廃止を求めてスタンディングがおこなわれ、デモや集会に多くの職員が自主的に参加しました。
 13日、大通公園での緊急行動には、中央病院から60人、西区病院から18人など100人を超える民医連職員が駆けつけました。
 中央病院の看護師は、「ラインやメールなど、普段使っているものが監視対象にされ、どこまでが犯罪になるのか曖昧すぎます。組合活動をやっていて政治について批判することも多いので、自由にモノが言えなくなるような法律には反対です」。別の職員は、「何をしたら犯罪になるのか曖昧だと聞いて、ちょっとしたことで捕まったらイヤだと思った」と話しました。





この流れを止めよう
国会前で抗議行動に参加

 14日、北海道民医連から4人の職員が国会議員事務所を訪問し要請しました。中央病院の理学療法士・湯野健一さんの報告を紹介します。

 午前は国会議員からの国会情勢報告と議員要請行動、午後は座り込み行動に参加しました。初めて見る国会は警察官が大勢いて物々しい雰囲気でした。沿道から多くの「一般人」が声をあげています。私も国会に向かって拳を突き上げました。
 共謀罪法案のぎりぎりの攻防が繰り広げられている最中の行動なので熱が入りましたが声は届かず、残念ながら札幌に着いた翌日に強行成立されました。特定秘密保護法、戦争法に続いての強行採決は残念です。
 このような結果を招いてきたのは、わたしたち一人ひとりの有権者だと肝に銘じて、いいかげんに目を覚まさなければこの流れを止めることはできません。次のねらいは「改憲」です。子どもたちへの負の遺産をこれ以上増やしてはいけません。炎天下の日帰り行動でしたが、確かな目をもって情勢を見極める力をつけなければなりません。




憲法違反の共謀罪法強行採決に抗議
廃止に向けた たたかいを広げよう
北海道民医連 会長 堺 慎
「共謀罪」法案が、自民・公明・維新による強行採決で可決・成立されたことに対し、断固として抗議の意を表明します。今回の強行採決は議会制民主主義の否定であり、独裁政治にほかなりません。
 「共謀罪」について、当初の政府答弁で「一般人は対象にならない」としていましたが、国会審議の中で一般人も対象になることが明らかになるなど、法案の危険性が明らかになりました。心の中で考えたり相談しただけで処罰が可能となる同法案は明らかに憲法違反であり、絶対に容認することはできません。
 私たち民医連の前身である無産者診療所は、治安維持法によって激しい弾圧を受けました。こうした歴史を繰り返してはなりません。
 秘密保護法、戦争法につづく今回の共謀罪法と、安倍首相の「2020年までの九条改憲・施行」発言は、すべて「戦争する国」づくりのためであり、憲法違反を許さないたたかいが求められています。
 道民医連は、「共謀罪」法の廃止を求めるたたかいの先頭に立って奮闘する決意です。すべての職員・友の会員が、安倍独裁政権を一刻も早く退陣させ、共謀罪廃止に向けたたたかいを広げましょう。


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