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生存権をおびやかす生活保護費ダウン

2018年2月8日

厚労省が160億円もの生活扶助基準削減案を発表

 昨年12月、厚労省は5年毎におこなっている生活扶助基準見直し案を発表しました。今年10月から段階的に総額160億円が削減されようとしています。利用者と私たちの暮らしにどのように影響するのか、北海道生活と健康を守る会副会長の細川久美子さんに聞きました。

 厚労省は、一般所得世帯の消費実態との均衡を図るため5%程度引き下げるとしており、2013年の引き下げと合わせると最大15%も引き下げられることになります。全世帯の67%が対象になり、最大月9000円も減らされるため、影響は深刻です。
 子育て世帯に対する児童養育加算は、3歳未満の支給額月1万5千円を1万円に引き下げます。教育扶助費や高等学校等就学費は一定引き上げますが、母子加算が月額20%も引き下げられるという厳しいものになっています。
 厚労省は引き下げの根拠について、一般所得世帯を10段階に分け、一番低い所得(第1・10分位)の消費水準と比較して生活保護の基準が高いので見直すとしています。そもそも日本の生活保護捕捉率は20%程度しかなく、低年金、低所得でも多くの方が生活保護基準以下で生活しています。そこと比較して「高すぎる」とは、「最低限度の生活」を守る姿勢が全く欠けており、許されません。
 この結果、札幌や旭川、函館などでは、夫婦と子ども2人の4人世帯や、母子世帯で子ども2人(40代母と小・中学生)の場合も前回と合わせて15%も引き下がってしまいます。これで子どもの希望も奪ってしまうことになりかねません。
 生活保護費の引き下げは、低所得者の救済措置になっている就学援助制度や保険料の負担軽減措置にも影響があります。この状況を許せば生活保護を利用していない低所得者の負担を大きく増やすことになり、放置できない大問題です。

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