ムーヴメント

オール宗谷で医療を守る

2018年6月14日

稚内市の在宅医療・介護連携推進事業を担う

稚内在宅医療・介護連携推進検討会事務局長 石山武浩さん

 全日本民医連表彰の対象となった発表は、2017年10月6日の第13回全日本民医連学術運動交流集会で講演されたものです。要旨を紹介します。


医療介護過疎のまち
 日本最北端の民医連診療所、道北勤医協宗谷医院は2013~2015年度まで北海道の「在宅医療・介護連携推進事業の補助事業」を、宗谷振興局といっしょに事務局として実施してきました。2016年度から自治体で実施することになり、稚内市から宗谷医院に依頼されました。  
 この事業は、医療と介護の両方が必要な高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、医療・介護の関係機関・団体と協力し、在宅医療・介護を一体的に提供できる連携体制をつくることが目的です。
 宗谷管内の人口10万人あたり医師数は道内最下位、看護師数も下位です。介護施設も不足している医療・介護過疎のまちですが、宗谷医院は管内唯一の在宅療養支援診療所としての役割を担っています。在宅看取りは2017年度上半期で20件(在宅10件・施設10件、2016年は年間33件)です。


てっぺんの会を発足
 委託事業ですすめている稚内在宅医療・介護連携推進検討会(通称:てっぺんの会)は、市立病院をはじめ医療機関や職能団体、大学や教育委員会など22団体40人で構成され、宗谷医院は市の事務局を地域包括センターとともに担っています。てっぺんの会の内容は3つのワーキンググループ(①口腔ケア、②入退院支援、③地域啓発)の立ち上げ、しくみづくりの検討、在宅医療・介護連携や看取り・口腔ケアの知識と理解などで、年間多職種研修を3回、市民公開講座を1回、参加団体の懇親会もおこなってきました。
 このとりくみを通じて、稚内の在宅療養支援の連携を、①当事者の意思を尊重し、②療養上の問題を明らかにし、③関係機関と必要な情報交換をおこない、④課題の解決・軽減のため役割分担をする、という4つの点を強化することをめざしています。


交流を密にして連携
 より強い協力協働の連帯にするためには、お互いの顔が見え、率直に意見交換して信頼関係をつくることが求められます。懇親会には工藤広稚内市長も参加しておおいに交流しました。また、参加団体・機関がとりくんでいる各種イベントにも互いに参加しています。
 今後は、①市民への在宅医療・介護についての情報公開と啓発活動、②当事者・家族と医療従事者との信頼関係づくり、③誰もが気楽に在宅医療・介護に参加するための環境づくりと地域医療での協働、④在宅医療・介護の連携・連帯の仕掛けとしくみづくり、⑤在宅医療・介護と障害・福祉・教育・地域・行政との顔の見える連携から連帯に、そして、さらに強い絆へ、⑥民医連らしい地域包括ケアの実現のために、「いつでも、どこでも、だれもが、お金のあるなしに関わらず、必要な医療・ 介護が連携して提供され、同時にかつ切れ目なく保障される無差別・平等の地域包括ケア」をまちぐるみで、オール稚内で実践していくことを目標にとりくみます。

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