ムーヴメント

海兵隊もオスプレイも帰れ

2018年8月16日

米海兵隊訓練ついて矢臼別平和盆おどり

米海兵隊訓練ついて矢臼別平和盆おどり

盆おどりを踊る道東勤医協の青年たち

 沖縄駐留米海兵隊の移転実弾射撃訓練が実施されている陸上自衛隊矢臼別演習場。その中にある川瀬牧場で4日、第54回矢臼別平和盆おどりが開かれ、全道・全国から集った450人の参加者は「米海兵隊は帰れ!」と声をあげました。

米海兵隊移転
訓練の最中に
 開会集会で来賓あいさつした畠山和也元衆議院議員は、9月に予定されている日米共同訓練で矢臼別にもオスプレイが飛来するが、飛行ルートは一切公表されないと指摘。「市街地上空は飛ぶなとすら米軍に言えない日本政府の姿勢を変えよう」と呼びかけました。
 続いて紹介された矢臼別の住人、浦舟三郎さんは、「一般社団法人ピース矢臼別」が設立され、川瀬さんの土地が法人所有となったことを報告。矢臼別平和資料館の建設費3500万円のうち2600万円の募金が寄せられていることを紹介し、「川瀬さんが描いた平和公園構想を実現したい」と支援を呼びかけました。
 会場の照明が消え、トランペットの音が響くと、道東勤医協の黒川聰則理事長と奈良輪晃事務課長が打ち上げる花火が演習場の夜空に大輪の花を咲かせ歓声があがりました。
 かがり火の中、「米海兵隊は帰れ!」「オスプレイ飛ばすな」「安倍自公政権退陣せよ!」と書いた行灯やプラカードで怒りを表しながらも、にぎやかに盆おどりを楽しみました。

矢臼別通じて
政治に関心
 道東勤医協からは職員と家族50人が参加。開会の司会を元気よく務めたのは、2年目言語聴覚士の寺岡寿郎さん(24才)。「昨年は先輩に誘われて参加し、平和や政治に関心を持つようになりました。医療の仕事をしている以上、命を奪う戦争の訓練がこんな身近な場所でおこなわれているのを見過ごすわけにいきません」と話します。寺岡さんは7月に開かれた集会で沖縄琉球新報の方の話を聞き、決意を新たにしたといいます。

砲弾数872発
 矢臼別演習場での米海兵隊の実弾射撃訓練は17回目。今回は8月1~10日までの8日間とされましたが、平和盆おどりと日程が重なったのは初めて。訓練開始前の説明会で、盆おどりの期間は夜間訓練をおこなわないと米海兵隊に表明させたのは運動の成果です。
 米海兵隊矢臼別移転訓練反対釧根連絡会は、川瀬牧場に監視本部を設置し、監視行動を実施。砲弾数と発射から着弾までの秒数を計測・記録します。今回、8日間で確認した155㍉りゅう弾砲の射撃数は計872発。とくにひどかったのは6日で、10分間に107発も連射されました。

監視行動に
職員も参加
 道東勤医協もこの監視行動に毎回参加。今回は7人の職員が現地監視本部に出向きました。6日の監視行動に参加したはるか薬局事務員の中井康平さん(35才)は、「すさまじい音でした。演習場周辺ではとても生活できません。米軍のために日本が負担しているお金は医療や介護に回してほしい」と憤ります。
 矢臼別演習場では8月の米海兵隊実弾射撃訓練に続き、9月には日米共同訓練が実施されます。「矢臼別でもオスプレイ訓練を実施する方向」と報じられ、釧根では「オスプレイ来るな」のたたかいを強めています。(田中博修・道東勤医協法人事務局)

平和活動イベント・集会