ムーヴメント

「健康権」ってなんだ? 学んで楽しく交流

2018年9月27日

全道青年ジャンボリーin道央に95人

全道青年ジャンボリーin道央に95人

 22~23日、第46回全道青年ジャンボリーin道央が勤医協中央病院と定山渓温泉で開催され、95人の青年職員が学習・交流しました。


 今回のテーマは「ライフ~健康権・SDH」。身近な事例から健康を阻害する社会的背景があることに気づき、「健康権」の視点から患者・利用者さんのことを考えようと、さまざまな企画がとりくまれました。
 緊張で硬い表情をしていた参加者も班対抗のミニゲームで交流すると、すぐに笑顔がみられました。
 学習企画は、「健康権を掲げSVSにとりくむ 無差別・平等の地域包括ケアの実践」と題して芦別平和診療所・堀毛清史所長が講演。自身が関わった経験を交えながら、食生活や人間関係など人間らしく生きている証をはかる「ソーシャルバイタルサイン(SVS)」の概念と、健康を阻害する因子について紹介。「『なぜ、どうして』と疑問を持ち、一生をかけて『健康』とは何か、その概念を考えてほしい」と呼びかけました。
 1年目職員の黒田茉那さん(中央病院・事務)は、「疑問に思ったことを追求することが大切だと思いました。職場で実践していきたい」と感想を寄せました。
 夕食後には班対抗のゲームで交流を深め、夜遅くまで語り合いました。


意見を出し合って
 2日目は、交通事故で救急搬送された患者さんに肺がんが発見された事例について、患者さんの生活背景や少年時代を振り返り、健康を阻害してきた要因と自分たちにできることを考えました。例えば食生活について、「どのぐらいお金があれば食生活が向上するのだろう」「お金があっても食育や栄養の知識がなければ健康的な食事はとれないのでは」「料理するにもガスコンロや鍋などを買い揃えるお金が必要になる」などの意見を出し合い、健康を阻害する要因を深めました。
 1年目の森下桂奈さん(中央病院・放射線技師)は、「ソーシャルワーカーに生活保護や保険制度を教えてもらい、診療所の様子も聞くことができました。診療所に行ったときは参考にしたい」。安次嶺栄人さん(中央病院・医師)は、「他院所の人と交流するのは新鮮で楽しかった。さまざまな制度の問題や事務手続きの難しさを知ることができてよかった」。ジャンボリー2回目の参加で班長になった高橋ちなみさん(帯広病院・看護師)は、「みんな意見を出し合って考えを深めることができた。今回学んだことを職場に戻っても実践できるように頑張りたい」と、笑顔をみせました。

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