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室温13度 重ね着して寒さ堪え

2019年1月24日

道民医連 冬季高齢者生活実態調査を実施

道民医連 冬季高齢者生活実態調査を実施

 北海道民医連は高齢者にやさしい施策の拡充を求めるために、この冬も「冬季高齢者生活実態調査」をおこなっています。札幌市で一人暮らしをしている92歳の佐藤サチ子さん(仮名)は、室温13度の中で暮らしています。


 「寒いでしょう。コートは脱がなくてもいいですよ。これをかけてください」と、佐藤さんは訪問した職員に膝掛けを差し出します。

 家は築50年、防寒にと窓側に立てた板のすきまから風が入り、室温を下げます。昨年よりも高くなった灯油代を節約しようと、居間で帽子をかぶり、重ね着をして古い石油ストーブのそばの絨毯に座って日中を過ごします。ストーブから少し離れた所は13度。トイレの水が凍ってしまったといいます。訪問した日は前日から大雪が降り、気温は氷点下でした。


92歳、除雪はできない

 わずかな遺族年金で暮らす佐藤さんは、要介護1。腰が痛く、室内の歩行は家具につかまり、屋外の歩行は杖を使用しています。家のまわりの除雪はできません。福祉除雪や近所の方の親切が頼りです。

 風呂はボイラーが壊れて修理できないため、週1回デイサービスで入浴します。2週に1回訪問介護を利用。「少しでも自分でやりたい」と毎日料理をしています。


買い物はバスで2キロを往復

 近くに商店がありません。買い物は坂の下にあるバス停に通い、約2キロ離れたスーパーまで行きます。「気軽に買い物に行けないので、できるだけ日持ちする食材を多く購入する」といいます。


「普通に」暮らせるように

 年金が減らされる一方、医療・介護料の負担増、消費税増税が重くのしかかろうとしています。調査に訪れたケアマネジャーの本多なおみさんは、「こんな寒さの中でぎりぎりの生活をしている佐藤さんに、これ以上いったい何を削れというのでしょうか。国は、高齢者が普通に暮らせるようにしてほしい」と話します。



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