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介護改悪の影響明らかに

2019年4月25日

道南 社保委員会で事例検討会ひらく

道南 社保委員会で事例検討会ひらく

 道南ブロック社保委員会は3月29日に事例検討会を11人の参加で開催。稜北病院、稜北クリニック、NPOりょうほくから11事例が寄せられました。


 NPOりょうほくからは、高齢者住宅を利用したいが身元引き受け人がいない高齢者の事例や、回数制限以上に訪問介護が必要な事例など7つが報告されました。介護保険制度改悪による影響を受けながらも、利用者と家族の願いに応えようと職員が悩みながら対応していることが紹介されました。
 稜北病院、稜北クリニックからは、認知症の患者さんを関係機関と連携しながら支えている事例や、経済的困難を抱えていて退院後の在宅生活がスムーズにおこなえないケースなど、4事例が報告されました。一つひとつの事例について参加者で意見を寄せあいました。課題を共有し合う中で、多職種で事例検討会をする意義を実感しました。
 昨年10月から家事援助サービスの回数に上限が設定されましたが、上限以上に訪問介護が必要な事例が報告されると、参加者から「利用回数超過届の提出によりケアマネジャーが委縮してしまい、利用者に必要なサービス提供がされないのではないか」「お金がある人は介護保険以外のサービスを『買う』ことができるかもしれないが、多くの人たちは、必要なサービスをがまんせざるをえない。状態悪化を招くのではないか」といった意見が寄せられました。
 今回の事例提出にあたって、勤医協歯科の「気づきカード」をアレンジした用紙を使用し、「SDHの視点から自分たちのまわりにいる気になる患者さんや利用者さんをとりあげよう」と呼びかけ、今後につながるとりくみになりました。社保委員会では事例検討会を定期的に開催することを計画しています。

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