ムーヴメント

「命を守る医療人こそ平和を守る先頭に」

2019年7月11日

道保健企画 「平和のつどい」で綱領学習

道保健企画 「平和のつどい」で綱領学習

「憲法9条にもとづく平和外交が必要」と大橋医師

 7月1日、北海道保健企画で「平和のつどい」がおこなわれ、テレビ会議参加31人含め63人が参加。勤医協伏古10条クリニックの大橋晃医師(中央病院名誉院長)の講演や職員の平和活動報告、原水禁世界大会代表の決意表明で民医連綱領を深めました。

 

9条活かす「活憲」を


 大橋医師は、「小学校に入った年に憲法ができ、まわりの大人たちが『これで戦争しなくてもすむ』と喜んでいたのを覚えています」とふりかえり、「日本は9条を変えるべきではない、世界のすべての国がもつべき」というマレーシアのマハティール首相の言葉や、軍隊を持たないコスタリカの憲法について、「綱領学習ブックレット」を使いながら紹介しました。
 また、従軍慰安婦や徴用工問題など、日本がおこなった「加害」に真摯に向き合い、「心からの和解」を実現させる必要があると強調。「日本は軍拡をやめて、9条にもとづく平和外交をするよう政府に働きかけましょう。とくに、いのちと健康を守ろうと働いている医療人は、非核化を仕事の延長線上としてとらえる必要があります」と、平和活動や学習会などへの積極的な参加を呼びかけました。


平和活動参加者が報告


 つづいて、道保健企画がとりくんできた平和行動の参加者が報告しました。
 福島被災地視察・支援連帯行動に参加したライフサポートの名越惇さん(事務)は、富岡町の原発PR施設「東京電力資料館」に事故処理の様子が展示されていることを紹介。その中で、作業員の労働環境がクリーンであるかのように書かれていたことについて、「事前学習会で地元の市議から聞いていた厳しい労働環境とは大きく違い、展示に違和感を覚えた。原発労働者の健康を守るためにできることを考え、脱原発運動をする必要があると感じた」と語りました。いわき駅前でおこなわれている脱原発抗議行動にも参加したことを報告し、「テレビや新聞を見るだけでは分からないことを知った。3・11後に入職した職員も多いので、今回学んだことを伝えていきたい」と語りました。
 沖縄の辺野古支援行動に参加した西区ひまわり薬局の宮古春香さん(事務)は、辺野古の米軍基地ゲート前で機動隊員が座り込みしている人たちを「物」のように運ぶ光景を目の当たりにして、「ここは本当に日本なのかと目を疑い、頭が真っ白になって声も出なかった」と驚きを語りました。
 また、辺野古基地が造られても普天間基地が返還される保障がないことを紹介し、「沖縄の人が『移転』ではなく『新基地建設』と言っていることを知った。今でも負担が大きいのに、さらに基地を作るのはおかしい。沖縄を守るために頑張りたい」と語りました。


「原水禁で学びたい」


 今年の原水禁世界大会(長崎)に代表として参加する2人が決意表明をしました。菊水ひまわり薬局の菅原壮太さん(事務員)は、「見聞きしたことを自分の中にとりこみ、まわりに伝えられるようにしたい」。ライフサポートの小澤竜さん(事務)は、「広島の原爆は焼け野原の写真をみたことがありますが、長崎の被害は思い浮かばないので、しっかり学んできたい」と決意を語りました。
 参加者は、「大橋先生の『戦争の責任は若い人たちにはないけれど、日韓関係には責任がある』という話が印象的だった。過去のことと思わず、どう解決したらいいか考えていきたい」と感想を寄せました。

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