ムーヴメント

要求実現の歴史に確信

2019年7月25日

勤医協札幌病院
綱領学習運動で医師が特別講座

6回目の特別講座は田内医師が「眼科における無差別平等の医療」をテーマに講演

 勤医協札幌病院では綱領学習運動として、医師を講師にした特別講座を6月から開催しています。10日におこなわれた6回目の特別講座には、リハビリ、視能訓練士の実習生を含め38人が参加しました。


 「眼科における無差別平等の医療」をテーマに講演した眼科の田内慎吾医師は、白内障眼内レンズの保険適用を求める運動について、「今は眼内レンズ手術が3割負担で8万4000円、実際には高額療養制度などを活用できるが、保険適用になったのは1992年のこと。それ以前は保険が適用されなかった」と説明。白内障になるとセピア色のめがねをかけたように目がかすみ、失明のおそれもあります。治療は濁った水晶体を取り除き、さらに眼内レンズを埋め込む手術が主流になっています。札幌病院では1986年から実施しましたが保険が適用されないため、片眼で13万円と設定していました。そのため水晶体の濁りだけを取る患者さんもいました。
 「『本当はレンズを入れたい』『負担を軽くして』という切実な声から保険適用を求める運動が始まり、札幌病院では患者会『ひとみの会』が発足。患者さんや職員、地域の人たちの運動が厚生省(現厚労省)を動かし、保険適用を実現した」と紹介しました。
 また、糖尿病性網膜症の合併症、黄斑浮腫について「手術や薬剤治療にかかる費用が非常に高額で、3割負担で約5万円を超える負担になってしまう。今もお金のあるなしで見る権利が奪われている」と指摘。「札幌病院ではさまざまな制度を活用して治療しているが、医療技術の進歩・発展により新しい技術や薬剤が作られても自己負担が大きいため活用できない現状がある。誰もが安心して治療できるように運動することが求められる」と強調。最後に、「医師や役職者がこうした歴史を語っていくことで次の世代の職員に語り継がれることになると思う」と語りました。
 参加者は、「眼内レンズ保険適用の運動があったときは田内先生がまだ高校生で、先輩がやっていた運動の歴史を学んで感銘したという話がよかった。私たちはこうした歴史を学び、現在に生かしていかなければならないと思った」「歴史を知る先輩は後輩たちに背中を見せていってほしいという言葉に身の引き締まる思いがした。後輩に語ることができるようにしたい」と感想を寄せました。

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