ムーヴメント

母親たちも解放される場に

2020年1月1日

南区子ども食堂「いるか」に友の会も参加

南区子ども食堂「いるか」に友の会も参加

 3月、札幌市南区に子ども食堂「いるか」が誕生し、毎月第3火曜日に開催されています。12月17日には子どもと保護者、いるかを「運営する会」のボランティアあわせて53人が集まりました。

 この日はクリスマス会。参加した子どもたちにも、お母さんにもプレゼントが用意され、近くにある桜山小学校PTA有志によるコーラスサークルが特別参加して、クリスマスソングを披露しました。
 お母さんたちからも、「うちのマンションに貼ってあったチラシを見て、初めてきました。ここは楽しくていいですね」「以前こちらの児童発達支援デイに息子が来たことがあって、その縁で子ども食堂を知りました。今回で3回目です。雰囲気がいいですね。同じ年頃の子どもたちが遊んで仲良くなるだけでなく、私も同世代のお母さんと世間話ができるし、小学生のお母さんからはいろいろな情報を聞けるのも助かります」と喜ばれています。
 運営ボランティアに参加している一人暮らしの高齢者も「人とのつながりがうれしい」と笑顔をみせます。
 運営する会は長年地域で障がい者(児)自立支援事業をおこなってきたユアホームサービスが母体となり、南区健康友の会も参加しています。
 「運営する会」事務局長の鈴木令子さん(北海道勤医協の元職員)は、「子どもへの支援だけでなく、高齢者と子どもが交流できる全世代の居場所として活用してもらい、地域の活性化にもつながるというコンセプトで立ち上げました」と話します。
 不登校の子どもがいる母親が児童発達支援デイを利用したいと相談に来たとき、鈴木さんは「いるか」に来てほしいと誘いました。そこで子どもたちがはしゃぐ様子をみた母親の表情が一変し、笑顔をみせました。そんな姿に鈴木さんは、「ここは悩んでいる母親たちが解放される場でもあると感じた」といいます。
 子ども食堂のために、北海道水産物荷主協会から冷凍ホタテが届けられたり、近所の方が自宅の畑からいろいろな野菜を収穫し届けてくれるなどの協力によって支えられています。
 鈴木さんは、「これからも地域の中で暮らし続けられる共生社会をめざしてとりくんでいきます」と話しました。(西村伊久夫・県連事務局)

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