ムーヴメント

患者の声から運動につなげて

2020年1月1日

十勝ブロック
無低患者への薬代助成実現を

薬代助成を求めるとりくみを「事務職員活動交流集会」で報告しました

 「薬代の支払いが大変」―。勤医協帯広病院で無料低額診療(無低)を利用している患者さんの声を聞いた職員たちが立ち上がり、帯広市に無低利用者への保険薬局の薬代助成を求めて署名行動を開始。市議会に陳情書を提出しました。

 十勝で無低を実施している医療機関は、十勝勤医協以外に3法人6医療機関あります。帯広病院は無低開始から9年目になります。
 無低で受診しているAさん(60代・男性)は、糖尿病と合併症で定期的に通院が必要です。月6万5000円の年金から住宅ローンの返済が重くのしかかり、貯蓄もない状況でした。2018年10月に外来看護師がAさん宅を訪問すると、「病院代はかからないが、薬代の負担が苦しい。なんとかならないか」と相談を受けました。
 帯広病院とあじさい薬局は、11月に合同カンファレンスを開き、Aさんの事例を紹介しました。
 保険薬局の職員は、「今の制度では、帯広病院からの無低の患者さんの処方箋を受けても、患者さんの経済状況を配慮した対応ができない」と話します。帯広病院からも、「無低を勧めても保険薬局で薬代が減免されないのであれば、あまり意味がないからと申請を諦める患者さんもいる」などの意見が寄せられました。
 そこで、「私たちにできることはないか」「自治体へ補助を出してもらう運動が必要ではないか」と話し合われ、さっそく行動することにしました。
 病院で無低を利用している患者さんに対して保険薬局での薬代助成を開始している旭川市や東川町、東神楽町、苫小牧市でのとりくみを参考にしました。道北勤医協友の会は2009年に「助け合い募金」を創設し、無低診利用者の薬代を援助してきた経験などを学びました。
 十勝社会保障推進協議会では今年9月から、帯広市長宛ての「保険薬局に対する無料低額診療事業に関する請願署名」にとりくみ、12月には市議会に陳情書を提出しました。
 10~11月には、無低をおこなっている民医連以外の3病院を訪問し、保険薬局での無低適用と、薬代助成を求めるとりくみを始めたことを紹介し、今後の連携について懇談しました。
 3病院ともに、無低で連携すること、合同ビラを公的機関に置くこと、十勝勤医協が事務局となって多方面に働きかけることについて賛同しました。また、無低を紹介する合同ビラに「無料低額診療事業連絡会」と明記してとりくむことを確認。保険薬局の薬代助成の請願署名に協力することも快諾されました。
 連絡会として無低の利用を広げるために、国保課、保護課、社協などへの案内と合同ビラを配布することにしています。
 困難な立場に置かれている人々の視点に立ち、友の会、十勝管内の医療機関や各団体と手を結んで無低を広げ、市から保険薬局への助成が実現されることをめざします。 (江口献・ファーマケア十勝あじさい薬局)

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