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「補足給付」改悪で負担増

2020年1月23日

食費1日650円が1392円に
年金収入120~155万円の低所得者は 食事代が月2万2000円もアップ

 安倍政権は20日から始まった通常国会に、介護保険法の改悪案を提出することにしています。その中で施設入居者に対する「補足給付制度」の改悪が検討されています。どのような中身なのでしょうか、現在の入居者の例で説明します。


 「補足給付」とは、低所得の方が特養ホームや老人保健施設、ショートステイなどに入所する際、居住費や食事代を所得に応じて負担額を軽減する制度です。
 年金収入が年間80万円~155万円に該当する「第3段階」と呼ばれる層を①と②に分け、年金収入120~155万円の人たちに対し、介護保険施設に対し新たに食事代2万2000円上乗せして負担させます。年間で26万4000円もの大負担増になります。特養ホームもなみの里の入居者の例を紹介します。


▼ もなみの里入居のAさんの場合(80歳代・男性・年金収入月10万円)
 入所費用は1ヶ月(30日)で介護保険分2万4600円(高額サービス費第2段階)、食費1万9500円、居住費3万9300円(ユニット型居住費1310円)で、合計8万3400円となります。年金支給額との差は1万6600円しかなく、年金しか収入がないとすれば、この差額から介護保険料、医療保険料、医療費などを支払わなければなりません。そのうえ、新たに2万2000円の食事代が上乗せされると支払総額は10万5400円となり、年金支給額を上回ってしまいます。
 もなみの里の松木一紀事務長は「入所費用が収入を上回るということは、親族に支援してもらうか、それができなければ退去して在宅介護をする、または介護費用が安い従来型特養に改めて入居するしかありません。国はこうした状況をわかっていて制度改定をしようとしているのでしょうか」と口調を強めます。


貯蓄しても負担増⁉︎


 国はさらに、預貯金の額によって負担を増やす計画をしています。かりぷ厚別の生活相談員・長谷川優さんは、「現在入所されている方は、『子どもたちに葬儀の費用で迷惑かけたくない』『孫の婚礼の足しにと思って』など、決して楽ではない生活を切り詰めて貯金してきた人が多いです。そんな高齢者のささやかな願いを踏みにじる政治の姿勢には本当に腹が立ちます」と怒ります。
 こうした制度改悪を許さない世論を広げていきましょう。

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