ムーヴメント

自治体ぐるみで地域医療を守る

2020年3月26日

宗谷地域住民も「再編・統合」に怒り

議長へ請願書を提出

 昨年9月、厚労省は全国424の公的病院に対し、「再編・統合」の議論を呼びかけました。医師偏在・医療過疎がすすみ、人口10万人あたりの医師数が全道で最も少ない宗谷医療圏(宗谷管内10市町村)では、猿払村・中頓別町・豊富町・利尻町の国保病院も名指しされ、住民や関係者から驚きと不安の声があがっています。


 道北勤医協宗谷医院と宗谷友の会は、2年前から「医療崩壊ストップ、地域医療を守る」住民運動を開始しています。昨年は各自治体に請願・陳情をおこないました。管内4市町村(稚内市・枝幸町・豊富町・猿払村)、留萌管内2町(遠別町・天塩町)の議会が「意見書」を採択。北海道に対し、「医師不足に苦しむ住民の要望を聞くために『医療懇談会』を開催すること」「医師の養成や医師確保に関する年次別改善目標を作成すること」などを要望していました。その矢先の厚労省の呼びかけでした。


「現場の声を聞け」


 宗谷友の会は、厚労省から指摘された公的病院のある自治体の首長や関係者と懇談をすすめました。猿払村の伊藤浩一村長は、「厳しい財政事情の中、工夫しながら病院を運営している。再編・統合の前に、国として地域医療をどのように守っていくのか、地域のみなさんがどうしたら安心して地域に住み続けることができるのか、現場の声を聞くべきです」と話します。利尻町の保野洋一町長は、「車で30分も走れば隣町に病院があるという条件ではない。陸地と同じ感覚、同じ基準で言われても困る」と語るなど、住民の願いに応えようと努力しています。
 道議会は再編・統合案に対する意見書を全会派一致で採択し、この動きは各自治体にも広がっています。
 道北勤医協宗谷医院と宗谷友の会でも、「地域医療を守る世論と運動を広げよう。今度こそ管内10市町村で意見書を採択させ、住民・自治体の声を国に届けよう」と呼びかけました。


跳ね除ける運動を


 稚内市では署名にとりくみ、有権者の約2割にあたる5152筆が寄せられました。こうした運動が力となり、3月議会では満場一致で請願が採択、全会派一致で「意見書」が採択されました。宗谷管内8町村でも同様の意見書が採択され、オール宗谷で住民・自治体の願いが国に送られました。
 「再編・統合」が呼びかけられた病院のある自治体だけの問題でなく、すべての住民にかけられた攻撃です。対話や意見書採択などの運動が、この攻撃を跳ね返す確かな力になります。
(飯田光・道北勤医協宗谷友の会事務局)

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