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「手遅れ死亡事例」道内で2人

2026年7月24日

道民医連が道庁記者クラブで報告

道民医連が道庁記者クラブで報告

北海道民医連は7月7日、道庁記者クラブで記者会見を開き、2025年に発生した「経済的事由による手遅れ死亡事例」の調査結果を報告しました。


調査によると、2025年の1年間で道内で2人、全国の民医連加盟事業所で42人が「経済的理由」で受診が遅れ、亡くなったことが明らかになりました。会見に立った小内浩事務局長は、報告された事例は「氷山の一角」と強調しました。


孤立と低収入が浮き彫りに

全国調査(683事業所対象)の特徴として、亡くなった方の76%が男性で、50~60代が52%を占めました。全体の57%が独居、月収10万円未満が64%に達するなど、社会的孤立と低収入の傾向が顕著です。ネットカフェ生活者の割合もコロナ禍の2020年以降で最多となりました。背景には、終わりの見えない物価高騰や年金・生活保護費の引き下げなどによる生活困窮があります。

勤医協中央病院医療福祉課の行沢剛部長は、道内の2事例を報告しました。

1人目は、3年前に退職し無職となった50代男性です。国民健康保険の3割負担が払えず受診を拒み続け、救急搬送された時には胃がんが肝臓に転移しており、受診からわずか1週間後に亡くなりました。

2人目は、年金収入が少なく身寄りのない70代独居の男性です。他者との交流がなく、痛みを我慢していました。入院したときは大腸がんの穿孔による終末期で、21日後に死亡。最後は行政の「行旅死亡人」として弔われました。


医療費負担増への強い懸念

小内事務局長は、今年8月から予定されている高額療養費制度の自己負担上限引き上げ(所得区分に応じ最大38%増)や、来年3月から予定されている湿布や花粉症薬など「OTC類似薬」の患者負担引き上げにふれ、「自己負担増にともなう受診控えが進み、手遅れ事例がますます増える」と強い懸念を示しました。


 一人で悩まず相談を

悲劇を防ぐ命綱として、医療費の支払いが困難な人を対象とする無料低額診療事業があります。北海道勤医協では、2025年度に入院・外来・介護を合わせて2096件、約9125万円の減免をおこない、医療費の心配なく治療につなげた実績があります。小内事務局長は「生活保護の申請は国民の権利です。ためらわずに相談・受診してほしい」と呼びかけ、無料低額診療などの公的制度へとつなげていくことの重要性を訴えました。


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