ムーヴメント
たたかいを前進の力に
札幌で北海道社会保障学校ひらく
札幌で北海道社会保障学校ひらく
「憲法をいかし、地域・職場から人権を守る取り組みを広げよう」をテーマに10月17日、「北海道社会保障学校」が札幌で開かれ、会場とオンラインあわせて70人が参加。神戸大学の井口克郎准教授が、「平和のための社会保障~軍事国家化路線に歯止めをかけるために」と題して記念講演をしました。
井口さんは、80年代からの新自由主義的構造改革を振り返り、資本主義の抱える矛盾と戦争につながるメカニズムについて分かりやすく説明しました。権力者と資本家は常に国民の間に差別と分断を作りだし、悪政や搾取に抵抗する人々が団結しないよう抑え続けてきたことや、若い世代にも言論の自由が萎縮する傾向があるものの、寄り添った対話の積み重ねで「話していいんだ」という空気を作ることが大事だと指摘。「国際人権規約にも日本国憲法にも記載されている『社会保障後退禁止原則』を武器に運動を広げることが、平和と人権を守る道」と話しました。
「地域医療を守る」セッションでは、過疎・へき地の現場から見た地域医療の課題について雄武町国保病院の大野義一朗医師が講演。救急患者の搬送が困難な天売島での経験などを紹介し、「医療がなければ人々は安心して暮らせず、町を出ていく。地域が消滅すれば医療も成り立たない」と、医療と地域づくりが一体であることを強調しました。
地域で医療の担い手が減る中で、国は効率性を重視した医療機能の再編・統合・縮小など、「新たな地域医療構想」作りを進めています。討論では、深刻な医師・看護師・介護職員不足、広域連携を口実にした拠点病院への機能集約、地方の公共交通崩壊と通院難民などの実態が語られ、住民参加による運動強化の必要性を共有しました。
生活保護基準引き下げ違憲訴訟の成果と国の対応への不服審査請求運動をはじめ、補聴器購入費用の助成制度創設や子ども医療費無料化・助成拡充などを求めるとりくみも報告されました。「たたかってこそ社会保障は前進する」ことを実感しあう集会となりました。