ムーヴメント

「核のゴミ」持ち込むな

2020年9月11日

寿都町長が最終処分場の調査応募検討
ただちに「撤回」を

 後志管内寿都町が原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場の文献調査応募を検討していることが8月13日に明らかになり、町民をはじめ周辺自治体、漁業組合などの各団体から怒りの声が相次いでいます。道民医連は18日、「寿都町に核のゴミ最終処分場への調査応募の検討の撤回を求めます」との会長声明を発表しました。


 「核のゴミ」とは、ウラン等を核分裂させたときに生じるエネルギーをもとに発電する原発から出された使用済み核燃料です。廃液の状態のものをガラスと混ぜ合わせて「ガラス固化体」にします。放射線量は毎時1500シーベルトと非常に高く、20秒間浴びただけで被曝致死量になります。このような核のゴミが日本に1万5千トンあり、それぞれの原発の核燃料プールや青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理施設に保管されていますが、満杯に近い状態になっています。


トイレなきマンション


 政府や各電力会社は、原発を稼働させると出てくる核のゴミの問題を当初からわかっていましたが、その処分方法や処分場を検討することなく原子力発電所の建設や稼働をすすめてきました。このため原発は、「トイレなきマンション」と批判されてきました。下水設備がないマンションや家に住むことはありえませんが、電力会社や政府は、原発稼働による利益や多額の交付金を目的に全国に原発をつくり続けました。


「地層処分」10万年


 核のゴミが人体に影響を及ぼさないようになるまで10万年の年月が必要です。政府は300mよりも深い地下に最終処分場をつくり、全国の核のゴミを集めようと考えています。最終処分場の選定の第1段階は、2年かけておこなわれる地質や学術論文などの文献・データをもとにした「文献調査」で、20億円の交付金が自治体に入ります。第2段階は4年をかける「概要調査」(交付金70億円)。第3段階は14年かける「精密調査」になります。
 これに対し研究者の多くが、「日本列島は、いたるところに火山や活断層があり、10万年もの間安全に保管できるとはいえない」と指摘しています。


原発ゼロの道へ


 福島第一原発の事故によって「安全神話」は完全に崩れ去りました。福井県の高速増殖炉もんじゅは廃炉が決まり、青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場も稼働のめどが立っていません。寿都町に最終処分場建設の道を開くのか、すべての原発を止めて、これ以上「核のゴミ」を増やさず、原発ゼロの道を選ぶのかが問われています。


住民の運動で拒否


 日本で最初に最終処分場の候補にあがったのは道北の下川町です。住民の反対でとん挫した後、国は幌延町に白羽の矢を立てました。町民だけでなく、近隣市町村や北海道全体に反対運動が広がり、「実験施設」建設にとどまらせ、「核のゴミ」の持ち込みを許さない道条例が制定されました。寿都町長の発言はこれに反するもので、道知事も遵守するよう求めています。
 「北海道を核のゴミ捨て場にするな」という、多くの道民の声が必要です。調査応募の「撤回」求める署名にとりくみましょう。

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